賃貸 vs 持ち家 損益分岐 何年で逆転?シミュレーター
「賃貸と持ち家、結局どっちが得?」を、年単位の累計コスト比較で見える化します。物件価格・頭金・ローン金利・期間・家賃・想定居住年数を入力すると、月々の住宅ローン返済額に加え、固定資産税・管理費・修繕積立金・火災保険・家賃インフレ・物件価値の減価を織り込んで、何年目で持ち家が賃貸を逆転するかを算出。短期居住か長期居住かで答えは大きく変わります。
計算機
入力
物件価格の10〜20%が一般的。0でも可(フルローン)。
近年は0〜1%が目安。築年劣化と相殺されやすい。
マンション 1〜2%、戸建て 2〜3%が目安。
計算結果
損益分岐
1年目で持ち家が逆転
30年後の累計コスト比較
- 持ち家:累計支出
- ¥64,433,120
- 持ち家:物件残存価値(−)
- -¥28,595,614
- 持ち家:実質負担
- ¥35,837,506
- 賃貸:累計支出
- ¥66,284,631
差額(賃貸 − 持ち家net):¥30,447,125 持ち家が得
※ 住宅ローン控除(最大455万円・13年)は本計算に未反映です。実態では持ち家側が200〜450万円ほど有利になります。
この計算機でわかること
「賃貸と持ち家、結局どちらが得なのか?」という問いに、年単位の累計コスト比較で具体的な金額の答えを出します。
- 月々のローン返済額 — 元利均等返済で算出
- 損益分岐年 — 持ち家の「累計支出 − 物件残存価値」が賃貸の累計支出を初めて下回る年
- 居住期間最後の累計支出比較 — 持ち家(売却で戻る分を引いた実質負担)vs 賃貸
- 物件価値の減価 — 年単位で物件価格が目減りする様子
短期居住(5〜10年)では賃貸が有利、長期居住(20年以上)では持ち家が有利になりやすい構造を、自分の物件価格・家賃・金利で確認できます。
計算式の根拠
1. 月ローン返済額(元利均等返済)
借入元本 P、月利 r(年利/12)、総月数 n のとき:
月返済額 = P × r × (1+r)^n / ((1+r)^n − 1)
例: 借入4,000万円・年利1.3%・35年(420ヶ月)→ 月約11.9万円。
2. 持ち家の年間維持費
| 費目 | マンション | 戸建て | 出典 |
|---|---|---|---|
| 固定資産税 | 物件価格×0.3% | 物件価格×0.3% | 総務省「固定資産税」 |
| 火災保険 | 1.5万円 | 2.5万円 | 損保各社相場 |
| 管理費 | 14.4万円 | — | 国交省マンション総合調査 |
| 修繕積立金 | 14.4万円 | — | 同上 |
| 修繕費(戸建て) | — | 8万円 | 一般財団法人住宅金融普及協会 |
固定資産税は「課税標準×1.4% × 軽減特例」を経て、実効で物件価格の0.2〜0.4%が一般的です。本計算機では中央値0.3%を採用しています。
3. 取得時諸経費
登記費用・不動産取得税・仲介手数料・ローン手数料・火災保険一括払いなどで、物件価格の約7〜10% が初期費用としてかかります。本計算機は中央値8%を採用。中古マンションは10%近く、新築マンションは4〜6%と幅があります。
4. 賃貸の年間維持費
- 家賃年額 = 月家賃 × 12(家賃インフレ率を毎年掛け合わせ)
- 更新料 = 2年に1回、家賃1ヶ月分(首都圏標準)
- 火災保険 = 年1.5万円
- 初期費用 = 家賃の4ヶ月分(敷金1+礼金1+仲介手数料1+前家賃1)
5. 物件価値の減価
n年後の物件価値 = 物件価格 × (1 − 減価率)^n
国交省「中古住宅流通市場の現状」と土地総合情報システムから、マンションの中古成約価格は年1〜2%緩やかに下落、戸建て建物部分は20年でほぼゼロというのが実勢です。本計算機の初期値はマンション基準で年1.5%。
6. 損益分岐の判定
持ち家net = 累計支出 − 物件残存価値
各年でこの「持ち家net」が「賃貸の累計支出」を初めて下回った年が 損益分岐年 です。これは「もしその年に売却したら、賃貸より総支出が少なく済む」最初の年を意味します。
ケース別の例
ケース1:30代会社員が4,500万円のマンションを購入(35年ローン・1.3%)
- 物件価格 4,500万円、頭金 500万円、家賃比較 15万円/月
- 30年居住・家賃インフレ1%・物件減価1.5%
→ 月ローン返済額 約11.9万円、損益分岐 約20〜25年目。30年居住なら持ち家側が約1,000万円有利。35年ローンを完済できる前提なら長期では持ち家が勝ちます。
ケース2:DINKsが転勤可能性を考慮、5年で引越し
- 物件価格 5,000万円、頭金 500万円、家賃比較 15万円/月
- 5年居住・家賃インフレ1%・物件減価1.5%
→ 取得時諸経費400万円+数年での減価が重く、5年では損益分岐に達しません。転勤可能性が高い間は賃貸が合理的。
ケース3:地方郊外戸建て、減価が早い
- 物件価格 3,500万円、頭金 700万円、家賃比較 9万円/月
- 30年居住・家賃インフレ0%・物件減価3%(戸建て建物部分の劣化を想定)
→ 物件価値が30年で約4割まで目減りし、家賃が安いと 持ち家が損益分岐に達しない ケースもあります。地方戸建ては「住む場所として永住前提」の判断が肝。
よくある誤解・注意点
「ローン完済すれば家賃ゼロでお得」は半分本当
ローン返済が終わっても、固定資産税・修繕費・管理費は払い続けます。マンションなら月3〜5万円、戸建てなら年20〜30万円の維持費が一生発生し、これが「タダ住み」を妨げます。
「家賃は捨て金」は短期的には正しくない
賃貸の家賃は捨て金、持ち家のローンは資産形成、という単純な対立は短期では成り立ちません。物件価値の減価+取得時諸経費+固都税+金利を全部足すと、5〜10年では賃貸の家賃と大差がない(むしろ持ち家が高い)ケースは珍しくありません。
住宅ローン控除(減税)の影響
本計算機は控除を未反映ですが、2024年以降は長期優良住宅で最大455万円(35万円×13年)の減税があります。実態では 持ち家側に200〜450万円のハンデを与える とより正確な比較になります。
機会費用(投資に回した場合の利益)
頭金500万円を年利4%のインデックス投信で30年運用すると約1,620万円。これは「賃貸を選んだ場合、持ち家より浮いた頭金を投資に回せる」という潜在的なメリットです。資産形成全体で見るなら、家計の貯蓄率と運用先まで含めて検討してください。
売却の流動性
持ち家は「いつでも売れる資産」ではありません。売却までに3〜6ヶ月、不人気立地なら1年以上かかることもあり、仲介手数料(売買価格の3%+6万円)も差し引かれます。本計算機の「物件残存価値」はこの売却コストを引く前の数字なので、実際に手元に戻る金額は3〜5%下回ります。
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参考にしたデータ
- 国土交通省「中古住宅流通市場の現状」 — 中古成約価格・物件減価の参考値
- 国土交通省「土地総合情報システム」 — 30年中古成約相場の検証用ベンチマーク
- 国土交通省「マンション総合調査」 — 管理費・修繕積立金の中央値
- 総務省「固定資産税」 — 固定資産税・都市計画税の制度資料
- 住宅金融支援機構「フラット35」 — 住宅ローン金利・返済額シミュレータの整合性確認
- 国税庁「住宅借入金等特別控除」 — 住宅ローン控除(13年・最大455万円)の根拠
- SUUMO 賃貸相場・更新料 — 賃貸側の比較データ
免責事項
本計算機の結果は中央値ベースの概算であり、実際の損益分岐は地域・物件・税制改正・金利環境で大きく変わります。住宅購入は人生最大級の判断です。最終決定の前にファイナンシャルプランナーや不動産専門家への相談をおすすめします。
よくある質問
操作・計算根拠まわりでよく聞かれるポイント
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